ISEGORIA / 数学百科事典
力学系:安定性とカオス
相図・平衡点の変化・初期値への鋭敏な依存を調べます。
前提知識: 微分と初歩的な微分方程式
予想してから操作し、計算例と問いで理解を確かめてください。グラフは数式の図示であり、証明ではありません。
1. 相空間のらせん
矢印は瞬間的な運動の向きです。増大率を変えると、減衰するらせんが増大するらせんになります。軌道は厳密解を描画用に標本化しています。
計算例. a=-0.2 では半径が exp(-0.2t) 倍になります。
注意点. a=0 の中心は安定ですが、漸近安定ではありません。
安定性の境界で何の符号が変わりますか?
固有値 a±i の実部です。
2. サドルノード分岐
パラメータを0の前後で動かします。グラフが横軸に接してから交差すると、2つの平衡点が生まれます。矢印は速度の符号を示します。
計算例. μ=1 では x=1 が吸引的、x=-1 が反発的です。
注意点. μ=0 の平衡点は片側からのみ吸引します。微分が0というだけでは安定性は分類できません。
μが負のとき実平衡点はいくつありますか?
0個です。x²は負の数と等しくなりません。
3. ロジスティック写像
初期値が100万分の1だけ違う2つの軌道を比較します。パラメータにより収束・周期・鋭敏な依存が現れます。下の図は各パラメータで過渡状態を除いた値です。
計算例. r=2 では区間内部の多くの初期値が1/2へ近づきます。
注意点. 有限の軌道はカオスの証明ではありません。複雑なパラメータ領域にも周期窓があります。
rが3より大きければ必ずカオスですか?
いいえ。安定な周期軌道も現れます。
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