ISEGORIA / 数学百科事典
複素解析:写像・留数・調和場
等角写像・留数・調和関数を探ります。
前提知識: 微積分と複素数
予想してから操作し、計算例と問いで理解を確かめてください。グラフは数式の図示であり、証明ではありません。
1. 等角写像
w = zᵏ で格子を変換し、ドラッグできる点 z₀ を通る2本の短い曲線を追います。z₀ = 0 以外では、両方の曲線が arg f′(z₀) だけ回転し |f′(z₀)| 倍に伸びるので、間の角度は変わりません。臨界点 z₀ = 0 では角度が k 倍になります。
計算例. 導関数は局所的な拡大と回転として働きます。
注意点. z=0では導関数が0になり、等角性が失われます。
導関数は何を決めますか?
絶対値が長さを、偏角が方向の回転を決めます。
2. 極のまわりの留数
関数 f(z) = 1/(z − a) + 2/(z − b) は a で留数1、b で留数2をもちます。円形の経路の中心をドラッグし、半径と極 a の位置を変えます。右の図は経路に沿って積み上がる積分を描きます。極を囲まなければ0に戻り、囲めば囲んだ留数の和の 2πi 倍で終わり、極が経路を横切ると値が跳びます。
計算例. 単純極を1つ囲む経路は留数の2πi倍を与えます。
注意点. この符号規約では経路は極を避け、正の向きとします。
極が経路を横切ると何が変わりますか?
内部の留数の和が不連続に変わります。
3. 共役調和関数
正則関数 f の u = Re f(青)と v = Im f(橙)の等高線を、位相 φ だけ回転させて描きます。調べる点をドラッグすると、コーシー・リーマン方程式の通り、2つの勾配は常に直交し長さも等しいことがわかります。例外は f′ = 0 となる臨界点です。
計算例. z²の実部と虚部はx²−y²と2xyです。
注意点. 直交性は臨界点を除く正則な等高線についての性質です。
曲線族が直交するのはなぜですか?
コーシー・リーマン方程式が一方の勾配を回転させるためです。