ISEGORIA / 数学百科事典
プラズマ物理:遮蔽・軌道・波
デバイ遮蔽・荷電粒子の旋回運動・冷たいプラズマの分散図を調べます。
前提知識: 電磁気学と微分方程式
予想してから操作し、計算例と問いで理解を確かめてください。グラフは数式の図示であり、証明ではありません。
1. デバイ遮蔽
プラズマに正の試験電荷を置きます。電子は引き寄せられ、イオンは押しのけられるので、そのまわりに負電荷の雲ができ、遠くからは電荷が隠されます。デバイ長を変え、金色の球面をドラッグしてください。ポテンシャルはクーロンポテンシャルに \(e^{-r/\lambda_D}\) を掛けた形で減衰し、球面の内側の正味の電荷から、試験電荷がどれだけ見えているかがわかります。
計算例. r = λD ではポテンシャルは裸のクーロンの値の e⁻¹ ≈ 0.37 倍で、電荷の74 %がまだ遮蔽されていません。r = 3λD ではポテンシャルは5 %、電荷は20 %しか残りません。
注意点. この式は電子のボルツマン分布の応答を線形化して得たもので、デバイ球の中に多数の粒子があることが必要で、電荷のごく近くでは成り立ちません。色は雲の密度を圧縮した目盛りで示しています。
遮蔽距離を決めるものは?
デバイ長 \(\lambda_D\) です。
2. サイクロトロン運動
一様な磁場の中では、ローレンツ力は常に速度に垂直なので、速さを変えずに軌道を円に曲げます。符号付きの電荷質量比と垂直速度を変えてください。半径は |q|/m で決まり、回転の向きは q の符号で決まります。破線は逆符号の電荷の軌道です。
計算例. B = 1、q/m = 1、v⊥ = 1 では、軌道の半径は1、周期は 2π です。q/m を2倍にすると両方とも半分になり、符号を反転すると回転が逆になります。
注意点. 一様磁場で電場も衝突もなく、速さは c よりずっと小さいとしています。B に沿った速度成分があれば紙面に垂直な一定の移動が加わり、円はらせんになります。
q の符号を変えると何が反転し、何が変わりませんか?
旋回の向きが反転します。半径、周期、速さは |q| だけで決まるので変わりません。
3. プラズマ波の分散
冷たいプラズマ中の電磁波は \(\omega^2 = \omega_p^2 + c^2k^2\) に従い、プラズマ周波数より低い周波数ではまったく伝播できません。点を分枝に沿ってドラッグしてください。原点からの弦の傾きが位相速度で常に c より速く、接線の傾きが群速度で常に c より遅くなります。アニメーションでは、波の山が遅れて進む包絡線の中を通り抜けていきます。
計算例. \(\omega_p = 1\)、c = 1、k = 1.2 では ω ≈ 1.562 なので、\(v_\varphi\) ≈ 1.302、\(v_g\) ≈ 0.768 となり、その積はちょうど c² = 1 です。
注意点. 冷たく、衝突がなく、磁化していないモデルです。温度を入れるとラングミュア波の分枝が、磁場を入れるとさらに別の分枝が加わります。波束は1次近似で描いており、広がらずに群速度で進みます。
\(k=0\)では何が起こりますか?
分枝はプラズマ周波数 \(\omega_p\) から始まります。